多読

各学年で最も人気のある図書トップリスト『What Kids Are Reading』

『What Kids Are Reading』の紹介

英語学習者のみなさん、米国において各学年で最も人気のある本が気になりませんか?

2021年版の『What Kids Are Reading』(世界最大の児童の読書習慣に関する年次調査)をみると、米国で人気な本を知ることができます。

これはルネッサンスランニング米国本社が毎年実施しているもので、米国の学生が最も多く読むTopリスト図書を発表しています。

「What Kids Are Reading」は、小学1-2年生、小学3-5年生、小学6年生-中学2年生、および 中学3年生-高校3年生 の学年区分に分けられています。 興味のある学年レベルに移行して、子供の友達が最も読んでいるトピック、出版本、電子書籍を確認してみてください。

これから、What kids are reading 2021エディションに載せられた2019-2020年の間に小学生から高校生までのアメリカの子供がたくさん読んだ本を紹介します。

小学生1-2年生

小学生になると、生徒たちは読書の旅を始めたばかりです。 文字と単語をつなぎ合わせて意味を形成することで,まったく新しい世界が展開しています。 新しいスキルに対する生徒の熱意を、興味深いトピックと魅力的な読み上げで育みます。

小学生3-5年生

小学校高学年では、生徒たちはより自発的に読み始め、読書しているうちにより深い意味や情報を引き出せるようになります。 子どもたちは本のシリーズに飛び込み、登場人物と深く関わり、本を読んで答えを見つけ、興味をそそる話題についての情報収集を始めます。

小学6年生−中学2年生

中学校では、長編小説や有益な文章に取り組むにつれ、早い段階で読書量がピークに達し、その後、学年レベルや実社会の期待が高まるにつれ、読書量は減少します。 この年齢で本を読むことは,新しい語彙を習得し,知識をつけ,より広い世界観を獲得し,他人に対する共感力を深めるために不可欠です。

中学3年生−高校3年生 

高校では,生徒たちは思春期へと移行します。 読書する力を育成し続けることで、高等教育を続けたり、就職したりする場合のいずれにおいても、人生の次の段階で課題に対応するために必要なスキルと知識を確実に身に付けることができます。

おわりに

生徒が本の選択においてVoice(決定権)を持てることは、読書を長く続けるうえで重要です。選択できることは、読書に対する動機付けを促進するものです。

What Kids Are Reading で取り上げられている本を活用すれば、生徒の読書意欲を高めることができます。

さらに詳しいデータを知りたい場合は、以下のイメージをクリックしてレポートをダウンロードしてみてください!

ATOS指数分析ツール(ATOSAnalyzer)を活用した共通テストのレベル分析

共通テストのレベル分析結果

前回の記事では、ATOS指数分析ツール(ATOS Analyzer)について、ご紹介いたしました。

今回は、ATOS Analyzerを使い、2021年の共通テストの英語科目のレベルを分析してみます。

結果から言いますと、共通テスト英語科目全体のATOSレベルは7.6という結果でした。

つまり、ATOSレベル7.6の意味は、アメリカの中学1年生(7学年)が理解できる難易度だということです。

そして、単語の平均レベルは3.7という数値がでました。共通テストで使われている英語単語の平均レベルは、アメリカの小学2-3年生が習得する単語のレベルだということです。

単語レベルは高いものが求められないものの、文章はそれなりに複雑な構成になっているのですね。


共通テストの第6問のレベル分析

次に、共通テストの中でも、1番長く難しい文章である第6問のレベルを分析してみました。

第6問のA文章は、ATOSレベル10.1と単語の平均レベル4という結果がでました。

下記が、第6問Aの文章です。

次は第6問のB文章です。

B文章は、ATOSレベルは8.7という数値がでました。そして、単語の平均レベルは3.8という結果がでました。

以下の第6問のB文章はアメリカ中学1、2年生(7-8学年)が理解できる難易度だということです。


おわりに

今回は、ATOS Analyzerというツールを活用し、共通テストの英語科目の全体的なレベルや難易度を分析してみました。共通テストの英文の難易度は、大体ATOS 7〜8が求められることがわかりました。

もし、他に英語のレベルを分析したい資料があれば、下記のイメージをクリックしてみてください。

また、民間試験を受ける予定の方は、下のチャートを参考にしてご自身の目指す英語レベルを確認してみてください。

【英語 多読】 英語力を伸ばすには毎日15分の読書が重要

【英語 多読】 英語力を伸ばすには毎日15分の読書が重要

多読を通して英語力を伸ばそうと思った時、どのくらいの時間をすればよいのでしょうか?

実は、1日15分でよいのです。

2016年のアメリカの研究で、毎日15分読書することで、読解力が飛躍的に上がることが判明しています。今回はこの研究結果についてご紹介します。

1日15分の多読で英語力が急上昇?

2015年、アメリカにおいて990万人以上の生徒に対し、読書に関する調査が行われました。

この調査では、半数以上の生徒が1日の平均読書時間が15分未満であり、1日平均の読書時間が15分から29分の生徒は3人に1人以下、30分以上の生徒は5人に1人以下と判明しました。

さらに、読書時間と読解力の成長を比較した時に、1日の読書時間が5分未満の生徒の読解力の伸びは最も低く、全国平均を大きく下回っていました。しかし、1日に15分以上読む生徒は、全国平均を上回る読解力の伸びが見られました。特に、1日30分から1時間程度読む生徒は、すべての生徒の中で最も大きな読書スコアの増加を示しました。

多読による読解力格差は年を取るごとに広がっていく!

アメリカの若い世代と年配の世代を対象とした研究でも、同様のパターンが見られました。

2013年、全米教育統計センター(NCES)は、全米学力テスト(NAEP)の読書習慣と読解力の比較をしました。すべての年齢層において、楽しみながら読書する頻度と読解力には明確な相関関係があることがわかりました。

NAEPの調査結果で特に興味深いのは、多読量と読解力の相関関係がすべての年齢層で当てはまり、読解力の差が年を追うごとに大きくなっていることです。9歳の子どもでは、読書を「全くしない、またはほとんどしない」と答えた子どもと、「ほぼ毎日する」と答えた子どもの間には、18ポイントの差しかありませんでした。しかし、13歳では27ポイント、17歳では30ポイントと、さらに差が広がりました。

多読の長期的効果。学生時代の多読で9倍以上の語彙力がつく!

それでは、1日30分以上読む子と1日15分以下読む子の間で、学生の間に読む文章の量はどのくらい違ってくるのでしょうか?

その答えは1200万語と言われています。

幼稚園から高校3年生までの間に、1日平均読書時間が30分以上の生徒は、1,370万語に出会うと予測されます。一方、1日の平均読書時間が15分未満の生徒は、卒業時には150万語しか読んでいないことになります。その差は1,200万語以上にもなります

学生は1,000語読むごとに1つの新しい語彙を学ぶと推定されています。この比率で考えると、150万語しか読まない学生は、読書によって1,500の新しい語彙しか学べないのに対し、1,370万語を読む学生は、1万3,700の新しい語彙を学ぶことになり、9倍以上の語彙力の差が生じています。

NAEPのスコアを見ると、語彙力と読解力の関係がよくわかります。語彙力が最も高い生徒は、読解力で上位4分の1の成績を収めていました。同様に、語彙力が最も低い生徒は、読解力で下位4分の1にいる生徒でした。つまり、この1200万語の読書量の差は、生徒の成功に大きな影響を与える可能性があるということです。

多読が、語彙の習得と読解力の向上の両方に明らかに関係しているにもかかわらず、子供が十分に読書をしてくれないとき、どうすればいいのでしょうか。

その答えは、多読をさせることをご家庭や学校での教育方針の優先課題とすることです。多読をカリキュラム全体の目標とすることは、子供たちの長期的な成功のために最も重要なことともいえます。

終わりに

それでは、1日15分の多読を続けるためには、どうすればよいのでしょうか。

もっとも効率的な方法は、子供がいつでもどこでも大量の本にアクセスできる環境を作ることです。好きな本をいつでも見つけられる環境があれば、子供たちは必ず本が大好きになります。

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